FOSS4Gの「F」の意味

つなこって、ちょっと前の話になりますが平成22年度 国土地理院業務概要が発表されました。なかでも食い付かざるをえないのが、

3)foss4cjp(無償利用可能かつオープンソースのソフトウェアを利用して構築される次世代の電子国土Webシステム)の開発

という一文なわけですよ、これが。
いやいや、去年のFOSS4G Tokyo/Osakaで聞いていたこととはいえ、やっぱりすごいなーと思います。

一方で、FOSSの最初のF、つまり「Free」の部分について「無償」としてしまうのはどうかという意見も、身近なところで聞きました。
そういいたくなる気持ちはわかる。Free Riderとか、ROMとか、DOMとか正直嫌いだし、そういうことを臆面もなく言える人間は、まぁ、遠くで幸せになってくださいと願うばかりです。

ただ一方で、Freeという言葉にはそういうものさえ許容する深さも含まれていると思います。何らかのサービスを提供する立場の人間として、無料で、便利なサービスを提供できるのならば、それはとても素晴らしいことです。何のためにFOSSを使うのかということも、「自由」ではないでしょうか。
願わくば、それを利用した人がその分貢献してもられればそれに越したことはないのですが、それをどう選択するのかも、使った人の「自由」だと思います。

というか私だって、難しいことを抜きにして、そういうことに参加するのがただ単に好きだったり、利用させてもらうだけじゃ何となく落ち着かないからOSGeoとかに関わっているわけです。
だから、利用したら貢献しなきゃいけない、なんて義務的にいわれるとちょっとひいちゃうかもしれません。

なんつーか、他人に言われて嫌々貢献する人間が1000人いるより、その気の人間が一人でも、二人でもいる方がよっぽどいいと思います。
だから、国土地理院さんが「無料」ということを前面に押し出しても問題ないと思うし、結果としてユーザーが増えるのであれば、それはそれで御の字じゃないかと思います。