紙地図は無くならない。

前のエントリーでも書いたけど,大縮尺にせよ,中小縮尺にせよ,紙地図は無くならないと思う。
Street ViewをはじめとするGoogleのサービスは,紙媒体で不可能だったことを可能にしたということで,画期的である。しかもそれまでの電子的地図サービスが「紙地図の代替」を狙っていたのとは異なり,「電子媒体」の特性を狙っているという点でも画期的であったと思われる。

つまり,「紙地図の代わり」として画期的だったのではなく,新しいメディアに則した使用法を創出した点で画期的だったのではないだろうか?

メディアとして考えた場合,これまでも新聞がラジオに,ラジオがテレビに置き換えられていった歴史がある。同じく,公衆電話が固定回線電話に,固定回線が携帯電話に置き換えられていった事実もある。一方で,小説や雑誌という紙媒体は,htmlという媒体には置き換えられていない。ただしhtmlにはBlogやSNSといった,紙媒体では出来なかった表現形態がある。

個人的には,希望的観測も含めて,htmlと雑誌や小説のように,電子的地図情報はこれまでの紙地図情報とは別方向に進化すると考えている。その過程で紙地図ユーザーは減少するかも知れないが,無くなりはしないのではないか,というが今のところの私の考えである。

野望としては,その間を少しでも取り持てれば,とも思っているが,それはさすがに荷が重いかな(汗