ボン1ヶ月終了

ということで、ボンに来て1ヶ月終了しようとしています。
休日に観光名所に行こうと思って近所のベートーベンホールを通りかかったら、こんなイベントがやってました。

うーん、ドイツまで来て、こんなものPEN2を見ることになろうとはw

ちなみに、木之本桜から始まって、竜宮レナ、青学の皆さん、右代宮家の方々、ボカロの皆さん、果てはヘタリア各国の皆さんまでいましたが、東方系は見かけませんでした。いわゆる「同人」はほとんど認知されていない気もします。
やはり、海外にアピールするには、「アニメ」というメディアに一度落とすことが必要なのかも知れません。
そうすると、ボカロはどーなのかという話もありますが・・・。どうなんでしょ?

コンテンツっぽい視点から見た場合の、GIS(測量)業界とジオメディアの断絶に関する私論

さて、なーんでこんな一見ジオに関係ない話題から話を進めたのかというと、趣味の範囲ですがこういう所に関わってると、デジタル化とコンテンツのあり方について、あれやこれやについて、色々考えさせられることが多くあります。GIS業界とジオメディアとの断絶に関する論議も、根底にはコンテンツのデジタル化という流れがあるように思いました。


この論議については、横浜スローライフさんがGISとジオメディアとの断絶について(私論)として以下のように言及されています。

GISジオメディアは、その依って成り立つところが根本的に異なっているので、
両者は統合されることはないし、両者の断絶を憂うのは、そもそもどうなのか

よって成り立つところが根本的に違うのはその通りですし、両者が統合されることもないのは確かです。ですが、両者が断絶していていいかというと、コンテンツがデジタル化していく流れの中で、供給者と利用者の間ではもう少し意思疎通があるべきじゃないかと感じています。
またこれは、コンテンツのデジタル化が進んでいく中で、様々な分野で共通してみられる問題でもあります。


さて、ここでで言及するGIS業界という点ですが、発端と成った名古屋大学の河口先生の発言をUstremで確認すると

GIS業界というか、測量業界というか、すごく大きなボリュームを持っていて、その人たちが既得権益を守りたいというのがあって、うまく回らない

とおっしゃってるので、「測量関係」、つまりでは一次データの作成者ということに限定します。
というか、末端のユーザーから開発者まで含んだGIS業界となると、幅が広すぎてカバーしきれないので・・・。


測量業界とジオメディアがコンテンツのプロバイダとユーザーの関係にあることは、横浜スローライフさんが指摘さているとおりです。通常はユーザーのニーズに応じて、プロバイダが商品やサービスを提供するわけですが、現状では測量関係者が自分の基準、というかこれまでのやり方で作成したデータを提供しているだけのように感じます。
もちろん、提供されていないデータもあるわけですが、果たしてそれがジオメディアにとって使いやすいデータなのかというと、決してそういうわけでもないのではないかと思います。結局、現状の測量は紙媒体の「地図」を作るために発展してきた手法ですから、そこで作成されたデータが(紙媒体であれ、デジタルであれ)ジオメディアでの使用に適したデータではないことは、容易に想像できます。例えばですが、先日のWeb時代のGIS勉強会の際にフロアーから「基盤地図情報が使いにくい」という意見がありました。
ジオメディアをユーザーとして考え場合、ユーザーの意見が意見を言ったり、見解をやりとりするための場というか、両者の意思疎通がないのが現状ではないでしょうか。そうすると、結果としてこのまま使いにくいデータが提供され続けることにもなりかねないと危惧します。


これは、ユーザーにとって不幸なことですが、プロバイダにとっても不幸なことではないでしょか。ユーザーがいるということは、そこの商機があるということです。そこにビジネスモデルを成立させることは簡単ではないでしょうが、そこから目を背けて、いわゆる「公共系」の仕事に頼って「事業仕分けに一喜一憂」していては、業界としては先細りではないかと思います。


繰り返しになりますが、こうしたWeb時代におけるコンテンツ流通のあり方は、特に地図や測量業界に特有のことではなく、新聞、書籍、放送、音楽などなど、様々な分野で議論されてきましたし、今も議論されています。
特に注目すべきと思うのは音楽関係の流れで、CCCDやらDRMやらを駆使して自分の都合に合わせてコンテンツを供給しようとましたが、結局成功しませんでした。
そして、この分野で成功を収めたのが、ユーザーとプロバイダにの双方にとって「落としどころ」となる価格やDRMを設定したAppleだったということに注目すべきだと思います。
当然、それだけではないですが。さらには、ジオの分野では先行しているGoogleが「無料」でデータやサービスを提供しているので、その落としどころを見つけるのが、格段に難しいと思いますが・・・。


ただ、そういった落としどころを探すためにも、両者が一緒にならなくても、その間を橋渡しして、相互に意見交換が出来るようになる方がよいのではないかと、感じています。

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