Five Ws

ここで、昔懐かしい5W1Hを思い出してみる*1


Who、What、Where、When、Why、Howが論点になるわけですが、まず、Whatについては、どのような情報であっても、となるでしょう。ただし、どのような情報であっても、正確であることが必要とされますが、どの程度正確である必要があるのかという点は、永遠の課題です・・・。
Whereについてはジオっぽい情報提供の話しの文脈では自明だと思います。いうなれば、Anywhereとかかいいようがない。もしくはジオな情報には、ジオな情報故にwhereは含まれているというのが前提です。なので、どこであってもOKだが、場所が明示されていることは必要だといえます。
Whenもここでは明確でしょう。Timelyであること、今、必要な情報が提供されることが、必要です。当然、進行中の事象に対して「今」必要であること、状況が落ち着いたところで事象を検証するために「今」必要なことは違うですが、どちらにせよ、情報にタイムタグがつけられて、それに基づいて取捨選択が可能であることが必要だでしょう。特に、状況が長期にわたる場合、最新の情報というのはどんどん陳腐化していきます。例えば今回の災害ではじめに情報が集まったのは首都圏における帰宅困難者の問題でしたが、現時点ではそれはほとんど問題にされません*2
Howについてはいろいろな手段が考えられます。ただ、放送や報道という大きなメディアとの役割分担を考えると、webや携帯電話などの個人対個人、もしくはメソスケールのメディアであり、同時にGeo+Webを念頭に置けば、情報伝達の手段はWeb、というかe-mailやftp、果てはP2Pまで含めたInternetでしょう。


残ったのは、WhoとWhy。この両者は密接に関係していると思います。というか、誰がなぜ情報を求めているかという事は、災害時の情報共有を考えるときに、前提として考えるべき条件だと思います。ただ、あえておおざっぱに分けるするならば、被災している人と被災していない人、もしくは情報を提供したい人と情報を求めている人に分かれるのではないでしょうか。


現在、いろいろな震災に関する情報の共有サイトが出来ています。たとえば、

などがあります。個別の情報サイトは言わずもがなです。というか、他にも色々なまとめサイトがあって、まとめサイトまとめサイトが必要になるのではないかと思っています。


さておき、この辺を見ていると「Who」と「Why」を明確に分けているのは、Yahooさんです。一番頭に「被災地された皆さま」と「被災地を支援されたい皆さま」ともってきています。この辺はさすがです。
Googleさんのパーソナル・ファインダーは目的を絞って「Who」と「Why」が明示されていますが、災害情報のページの方は、色々あってちょっと分かりづらいです。
sainsai.infoさんは、使い方が分かれば便利なのですが、そこにたどり着くまでがちょっと難渋します。Yahooさんのように、支援を求めてる人、支援をしたい人、といった大括りの分類をはじめに出した方がわかりやすいのではないかと感じます。
東北関東大震災(東北地方太平洋沖地震)@ウィキさんは今ちょっと繋がりません・・・。海外からの接続ですので、そのせいもあるとは思いますが・・・。


とにかく、今一番必要なのは、誰に対しての情報発信なのかを明示することだと思います。時として情報の提供者は、その点があまりにも自明すぎて、外に出て行くときにその説明が欠落することがあります。
自分にとって明確な前提条件ほど、他人にとっては分からないという事を、もう一度肝に銘じる必要があると思います。

*1:もともとは、Five Ws (and one H), or Six W'sっつーそうだ。

*2:あくまで、進行中の問題としてとらえた場合に限りますが