メディアの違いとその評価。

@氏のトゥギャリを読んだ感想。ツイートしようとも思ったのだが、流れないで残していおけることを優先して、こちらに書くこととする。

例えば、だ。3.11のことを伝えいようと思った時、新聞、ラジオ、テレビ、Web、色々な方法があると思う。テレビやWebは最新かもしれないけど、テレビの場合は特にニュースではリアルタイム性が逆に欠点になるし、Webの場合は、どうしてもデータソースが偏ってしまう。個人的には、帰国してから読んだ新聞が一番ショッキングだった。紙面のすべてが震災の事。逆に、そういう紙面構成自体が伝える力を持ってる。

地図、GIS、Webマッピング、「ジオ・メディア」などが伝えようとしていることは、空間的事象である。これには実体を持ったものと、実体を持たないものの、両者を含まれる。これらは空間的事象を伝えるための「メディア」ということができるだろう。

こういった、様々なメディアの評価を論じる時、事象の精度の評価が話題になりがちである。だが、情報伝達媒介としてのメディアの評価と、伝達された情報の精度の評価は、可分とまでは言い切れないが、ひとまずは別問題として論じるべきであると考える。

特定のメディアにおいてメディア独自のバイアスや誤差が生じるのは事実である。例えば、総描や転位といったものは紙地図というメディア独特の誤差であろう。そういったことは他のメディアでも存在するかもしれないが、それを追求することがここでの趣旨ではない。

個人的に考えたいのは、こういったメディアがどのように違うのかという点。多くの人がこれらの話題を話す時に「本質的に同じ」という前提で話しているけど、私は「本質的に違う」と感じている。例えば、紙で書く手紙とe-mailが似て非なるもののように、紙地図とデジタル地図は、異なるものだと思っている。

これらの違いが、どういうレイヤーで違うのか。OSI参照モデル的にいうのならば、第1層なのか、第3層なのか。その違いが伝えられる事象と、その表現形態に、どのような影響を与えるのか。それぞれのメディアでどのような空間的事象を伝えるのが適切なのか。一方で、共通する課題は何であるのか。そういったことを、ちゃんと整理すべきなのではないかと思う。