OpenJumpで植生図をデジタイジング!!

ということで、気を取り直して記事です。

諸君、私はポリゴンが好きだ(少佐風で)。

はい、私はポリゴン形式のデータが好きです。
その昔、こんな発表をしちゃうぐらいには、ポリゴンが好きです。植生図、土壌図、土地利用図、市町村界などなど、デジタイジングをしているだけで幸せな気分になります。
ただ重要なのは、「すき間」がないことです。ポリゴンとポリゴンの間にすき間があると、絶望的な気分になります。色相が濁ります。潜在犯確定です。

ちょっとまじめに説明すると、こちらのリンク先がわかりやすいでしょうか。
つまり、「一つの図形」ではなく、「複数の線分」の集合体としてのポリゴンが好きなのです。なので、QGISでshpを使って作成されるポリゴンは、私的には邪道です。

ということで、上記の発表ではGRASS GISを使ってポリゴンを作っているわけですが、やはりちょっとめんどくさいというのも事実です。ということで、他の道がないかと、色々探しておりました。

よろしい ならばOpenJumpだ

ということで、今回はOpenJumpに手を出してみました。OpenJumpはJavaベースのGISで、ベクタの編集やトポロジー処理が強力なところが個人的に気に入っています。元々はJumpとして開発されていましたが、現在はオープンソースになって、コミュニティ主体で開発されているようです。JUMP 1.0のリリースは2003年1月30日なので、それなりに継続的に開発されています。
最新版は1.8で12/1にリリースされたところ。以下のページからダウンロードできます。
http://sourceforge.net/projects/jump-pilot/files/OpenJUMP/1.8.0/

OpenJump! OpenJump!

今回はサンプルとして、環境省の植生図をポリゴン化することにしてみました。こちらでダウンロードできる1/25,000植生図のJPEGファイルを幾何補正して、一部を切り取りました。
細かい説明ははしょりますが、まずは、図形を囲むように線を書きます。

[:large]

全体を囲んだら、植生図の境界と外枠が交わっているところで、線分を切断します。

この切断したところを線分で繋ぎます。

囲まれた部分を「Create Polygon from Closed Area」ツールでクリックすると、ポリゴンができあがります!

 

後は、属性を入力すれば完了です!

あとは、これを繰り返せば植生図のポリゴンの完成です!

一心不乱の大ポリゴンを!!!

はいすみません。
かなり説明をはしょっております。
いきなりやっても、たぶんできません(汗
この辺の手順は,後日SlideShareかなんかで、まとめます。

つか、一日遅れで、なおかつ日を超えるのは避けたいので、とりあえずこれで勘弁(汗

FOSS4G ASIAのちょっとした感想

さて、せっかくなのでShinさんの発表もありましたFOSS4G ASIAの感想を少し。
まず、思ったよりもたくさんの国からの参加者があり、会場に近い東南アジア以外にも、特にヨーロッパ人が多かった*1。こうした参加者のうち、たぶん半数ぐらいは、アジアで仕事をしていたり、実際に住んでいたりする人だったりしました。こうした多様な参加者がいるのが、アジアの強みかもしれないと思いました。


また、国としてはインドネシアのアクティビティが目立ちました。Yantisa Akhadiさんの基調講演もそうだったし、インドネシアのGeospatial Infromation Agencyの方も参加されていて、最終日にはインドネシアのSpatial Data Infrastructure(SDI)に関するミーティングが開かれ、インドネシア内外、特にソフトウェアの開発者の方との議論が行われていたようです。


それに比べると、日本は参加者は多かったのですが、例えば国としての取り組みとか、海外への援助での利用事例とかはありませんでした。そういう意味で、実際の利用に比べると、発表が少なかったという気もします。もっともこれは、私たち自身の働きかけが十分ではなかったということなのですが・・・。

前出のShinさんのプレゼン資料にもあるように、来年のFOSS4G Koreaでは、国連の地図部門のChiefであるKyung-Soo Eom氏、Korea National Geographic Information InstituteのPresidentであるByungnam Choe氏も参加されます。

偉い人を連れてこればいいという話じゃないのはその通りなのですが、一方で、日本ではFOSS4Gはこんなに使われてるんだよ、っていうのがもうちょっと見えるようにする必要があるとも思いました。

*1:逆に北米はJeffだけだった。

あなたがFOSS4G 2015 Seoulに参加せずにはいられない7つの理由!

このエントリーは、FOSS4G Advent Calendar 2014の記事で、FOSS4G Seoul 2015 teamの代理のエントリーになります。
OSGeo Koreaのパクさんにお願いしたところ、以下のメッセージと、OSGeo Koreaの代表であるシンさんのFOSS4G ASIA 2014のプレゼンテーションを是非紹介して欲しいということでした。

パクさんからのメッセージは、以下の通りです。

Dear my friends in Japan,


It’s really great to appreciate that I’d have a chance to you in Japan. As
you may know, FOSS4G International 2015 will be taking place in South
Korea next year for the first time in Asia. If you have some time, please
take a look at the slide that I’m sharing, which is written by Sanghee
Shin who is the chairperson of FOSS4G Seoul 2015 committee. Seoul is very
interesting city and you may enjoy the food, culture, and k-pop along with
FOSS4G next year, I guess. Please come to Korea we FOSS4G Seoul 2015 team
always welcome you!


Thank you very much,


Best regards,


FOSS4G Seoul 2015 team!

シンさんのプレゼンテーションは以下になります。

シンさんの発表はとても魅力的で説得力があり、それでいてThta's entertainment!という感じの、とても楽しい発表でした。ぜひぜひ、多くの方にFOSS4G 2015 Seoulに参加して頂きたいと思います!
当然、私も行きます!

ちなみに、パクさんのメッセージを超訳*1すると、こんな感じ。

日本の皆さん!(特に古川さん!!)


みなさまに(それから古川さんに)お知らせできる機会を得て、とても嬉しいです。
皆さん(当然、古川さんも)もご存じの通り、FOSS4Gの世界会議が、アジアで初めて来年ソウルで開かれます。
お時間が許せば(古川さんは絶対)、FOSS4G 2015 Seoulの代表者であるSanghee Shinが作成した、資料をご覧下さい。
ソウルはとても魅力的な街で、来年のFOSS4Gと同時に、食べ物や、文化や、K-POPなども楽しんでもらえると思います(古川さんはもっと楽しんで下さい)
是非、韓国へお越し下さい! FOSS4G Seoul 2015 準備委員会は、みなさまのお越しを心からお待ちしております!(古川さんは、必ず200人連れてきて下さい!!)


ありがとうございます。


FOSS4G Seoul 2015 準備委員会

*1:「古川さん」はいわさきによる付け足しですw

これはないわー。

某所で知ったのだが、日本学術会議こちらの議事録にあるように、「日本学術会議提言:地理教育におけるオープン
データの利活用と地図力/GIS技能の育成」なんつーものが、出るらしい。
ググった限り出てないので、まだ公開されていないように思う。また、知っている方も含めて、色々な方がご尽力なさっているとは思う。

でも正直、これはないわと思う。

まず、なんで「オープンデータの利活用と地図力/GIS技能の育成」なのか理解できない。「オープンデータ」というのはあくまでライセンスなのだから、「地図力/GIS技能の育成」を目的にするなら、オープンデータに限る必要はない。流行言葉を使っているだけにしか見えない。

それから、学術会議は「オープンデータの利活用」なんていう前に、「おまえのデータを、オープンデータにしろ!」というべきである。利活用なんて、そのデータに意味があれば、勝手に出てくる。重要なのは、データが公開されているか、否か。公開されているとして、オープンデータであるか、否か、ではないのか?

提言本文を見ていないけど、タイトルを見る限り、上記の疑問に答えてくれているとは思えないのですよね、残念ながら。
もし答えてくれているならば、もう少し提言の表題を考えていただきたいものである。

で,なんでこんな事を書いたかというと

こんな本家のMLでこんな話題があがったりしてたからだったり。

Using the FOSS4G brand

いろんな人が盛り上がってますが,お国柄も出ている気もします。
そもそものはじまりは,上にもあるFOSSGISとFOSS4G-E(Europe)の開催が,同じドイツ国内で被ってしまい,その調整が上手くいかなかったことから,FOSS4Gの名義使用を許可制にするべきでは,という話のようです。
確かに,そのように考えるのも分かるのですが,そうすると例えば名古屋での勉強会や、函館でのミニイベント,生態学会でFOSS4Gという名前を使う時にどうするの,ということになります。

結論を出す話じゃないとは思いますが,そもそもの意味はこういうことなんだよ,ということを確認しておくのもいいのでは,と思い訳してみました。

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